2016.1.14. by yu
『ん?どしたの?あぁ、出国カードね。ちょっと待ってて。』
陸路入国したがために出国カードを渡されていなく、どこにあるのかと警備員に掛け合うもコミュニケーションが取れないでいると、突如日本語の流暢なおっちゃんが登場。
さら〜っとエアアジアのカウンターの裏に顔パスで入っていき、出国カードを持って来てくれました。
この方、JALを定年退職された後の再雇用で、この空港に勤務されているんだそう。
マンダレー空港は、JALと三菱が45%ずつ株式保有(残りはミャンマーの民間大手)してて、30年の計画で2014年から改修を始めたんだそう。空港の至るところに”MJas”っていうロゴが。知りませんでした。
日本政府が経済成長のために掲げる対アジアODAの強化、その一環。
後発国の不は資金不足と技術不足、先進国の不は経済成長の鈍化。その不をマッチングして、先進国が技術輸出することを通して後発国の需要で新たな経済活動・投資、後発国は技術を学びながら国のインフラを整備していく。アジアのこの分野では、中国と韓国が先行中。自国内の経済成長率フェーズから他国に目を向けるのが早かったことと、外資企業買収・人材引き抜きで自国でできないことはすぐに補っていく、というやり方の違いで大きく差が出ているのだそう。
そんな状況を打破するために、公民が連携して日本が頑張って前に出て受注した仕事の最前線にいたおっちゃんに、出国カードを持ってこさせるなんていう仕事をさせてしまいました。すみません。けれども大変助かりました。
ちなみに、ヤンゴンの上下水道改修に関しても、三井と東京都水道局でやっていくことがほぼ決まっているそうです。そうなると、トイレにペーパーを流せるようになるのかな?道端で、古い水道管から上がってくる妙な臭いに苦しむことがなくなるのかな?ちなみにちなみに、そのお隣りのインドでの原子力発電の受注もしてるって話も。日本での原子力事故収束はうやむやにしたまま。インドの地理と知恵を持ってすれば、自然エネルギーでまかなえると思うんだけどな。実際、全てソーラーエネルギーで賄う空港が開業したっていう話も聞いた。賄う人口が多すぎるのかな?
経済成長を維持するがため(もちろんそれだけではないけどそこが短期目的)の投資先として、インドタイベトナムフィリピンインドネシアなどと続いてきたアジア圏で、いよいよ残るはミャンマーだ、ということで”アジア最後のフロンティア”なんていう言葉がつけられてる。フロンティアって、開拓地じゃなかったっけ?手段と見え方は違えど、考え方は戦時中の植民地と一緒?ラオスのトレッキングで、プランテーションによって少数民族の暮らし方が変わっていたことに気付かされたのがフラッシュバック。
Q:経済成長って必要なの?
A:必要みたいです。(みずほ総合研究所のリンク)
指標を変えて素直に地球のことや人類のことを考えられたら、もっと素敵な暮らしが待ってると思うんだけどな。根元にあるっていう人間の”成長したい欲求”が望むのは、物質的に豊かな生活だけではもうないでしょう。このあたりのもやもやには、まだまだ向き合って言葉になるように必要があるなぁ。
なんてついつい訝しんでしまうけど、どんな仕組みでもその国のこと世界のことを考えて働いてる人はいっぱいいる。出国カードで助けてくれたおっちゃん、定年後にこんなところに来させられちゃってさぁ〜なんて謙遜しながらすごくミャンマー人のことを理解して働いてた。
投資先として熱い視線を浴びているミャンマー。
その国を訪れその国の人たちに触れ少し裏側も見て、フロンティアなんて言われている状況に違和感を覚えながらも、何もできない自分に苛立ちを覚えながら一路インドへ。
『日々の消費行動から、世界は変えていける』
そんな三宅商店店主のスローガンを励みに、僕らはまた今日も地球上の各地で消費行動というコミュニケーションを続けて世界を見ていきます。三宅洋平さん、是非また選挙出て下さい。
できることから、コツコツと。
次回からはついにインド編!インドは魅力的すぎて、滞在が長くなる予定!