By yu
オーストラリアは雨も雲もない35度超えの日々の中、ちょっとだけ秋の気配も見え隠れし始めております。日本の冬は雪が多そうで羨ましい。
はてさて、寿司屋改善と銘打った前回、日本食屋のクオリティを上げたいと動いた結果自分の小ささに気づかされてからというもの、みんなとのコミュニケーションが著しく増えてきた今日この頃。世界を変えたいならまずは自分からって歌ってたマイケルはやっぱり偉大。
みんなと話してること自体が面白いし、狭かった自分の価値観も広がっていっているのを感じるので、いつの日か寿司のクオリティを上げられるのかどうかはさておき、ブログに残しておく。
①シンガポール人ソフィー
彼女の生まれはシンガポール。その後、タイのプーケットで小学校中学校に通い、高校と大学はオーストラリア。○○人って何を基準に言うんだろうな。生まれた場所とか育った場所とか人種のルーツとか色々あるけど、その人がアイデンティティやルーツを感じてるところを名乗るのが自然なのかな。
で、今も大学に通っているらしいので選考を聞いてみると、Conservationだと。お恥ずかしながら最初意味が汲み取れなかったんだけど、勉強してる内容を聞いてみると環境保全らしい。なんと素晴らしい専攻なんでしょうか。
それを聞いた瞬間からはもう質問責め。けど、全然足らない英語力。食肉産業が及ぼす地球への影響、特に牛が出すメタンと家畜の餌を生産するためのプランテーション作りについて聞きたかったけどちょっと無理。
英語調べてからまた聞いてみよう。
②シンガポール人オーナー スティーブン
前回紹介したマネージャーの旦那さん。店が開いている間は、いつも事務所に篭ってHPを見たり口コミサイトを見たりカメラを監視したり、忙しくて回らなくなったとこが出たらヘルプに出たり、雑用もしたり、この店一番の何でも屋。齢50近い。
2週に1度の給料日に、事務所で2人で話せる機会が訪れたので、今後この店をどうするつもりなのか世間話的に聞いてみた。
『今年にはこの店売り渡そうと思って』
って力無く、なんだかものすごい哀愁が漂わせてポツリ。娘息子ももう手が離れる年齢になることと、週6日気を揉み続けるのが体力的にしんどいこと、さらには引き続いてるオーストラリアの不景気が重なっての決断みたい。想定外の話に唖然。俺が今後2年くらいかけて世界を回るであろうという話を、こんな大きな回転寿司屋持ってる人がすごく羨ましそうな目で聞いてくれる。
なんだかちょっぴり切なくなったと同時に、この店に対する気持ちの入り方も理解できた気がする。ワーホリで限られた時間ではあるけれども、働ける期間だけでも精一杯貢献することを約束してありがたく給料をいただきました。
③マレーシア人リリー
旦那さんは週末だけ介護関係の仕事をしていて、平日はそのライセンスを取るための学校に通い中。この国の学校は12ヶ月のうち5ヶ月が休みなので、その期間中の平日は息子くんも連れて出勤してくるお母さん。休みが長すぎてね〜学校に行ってた方が友達にも会えていいのにね〜なんてぼやいてるお母さん。
見た感じすっごくヒジャビが似合いそうだし、出身はインドネシアのジャカルタだし、きっとムスリムだろうとタカをくくって宗教を聞いてみたところクリスチャンでした。もともとご両親は仏教徒だったらしいんだけど、彼女が5歳の時にご両親がクリスチャンに改宗されたのがきっかけで彼女もクリスチャンになったんだって。
週末は教会に行ってるのー?なんて軽い話から、結構ディープな宗教歌を字幕付きで聴かせてくれたり、聖書について語ってくれたり。こんなに敬虔なクリスチャンに会ったの初めてかもって思いながら、解釈の違いからやっぱり俺は神道的な考え方が強いんだなって再認識したり。けどちょっと気になっちゃったのは、話の途中に俺が俺の解釈を喋ったりすると、
『No no no!!それは違うのよ。』
いやいや人の生き方に違うも正しいもないよね。みんな違って、それが面白くて、それがあるからきっと世界が成り立ってるんだと思うっていう俺の考え方を話してみるんだけど、会話にならなくなっちゃうんだよね、どうしても。宗教の話をするのって、やっぱり難しい。
宗教観とか哲学って、あーあと政治観とかって、その人そのものではないはずなのに、そこを否定されると自分を否定された気持ちにどうしてもなっちゃうもんね。だから、人の言ってくれたことに耳を貸すことが難しくなっちゃう。
もっとでかい人間になるために、今度教会に連れて行ってもらうことに。ちなみに、今の時代の教会はいろんな形があるみたい。
つくづく、旅はどこに行くかよりも誰と出会うか、そこで自分が何をするかだなって思う今日この頃。
明日からも楽しんで寿司屋を営業します!
楽しんでんなぁと思ったら、押しといてねϵ( ‘Θ’ )϶