人種の坩堝ミャンマーで、民主主義について考える

2015.12.29.

“ミャンマー人”

 
どんな人を想像する?
 

ミャンマーには、本当に色んな人がいる。

マレー系中華系インド系モンゴル系。人種もさまざま、民族もさまざま、宗派もさまざま。そのおかげだと俺は感じているんだけど、ミャンマーは今まで訪れて来たアジアのどの国よりもエキサイティングな活力が街に溢れ返ってる。

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日本にいるときに聞いていたミャンマーのニュースって、だいたい民主化の話ばっかり。

で、実際に旅に出て来てみて、その国の”民”を目の当たりにして最初に思った事。

『この国に住むみんなが持っている価値観を認めて、みんなが満足する民主化をするって、かなりすごくないか?』

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民主化を主導してるアウンサンスーチーさんが率いているNLDって、ミャンマー国民の6割を占めるビルマ人と呼ばれる民族の政党らしいんだよね。

この方々が”民”主化していくわけなんだけれども、この党の支持者の多くが他の民族を国”民”と認めていなかったり、逆に他の民族がビルマ”民”による統治を認めてなかったりする。今日この日も。

『他の民族が気にくわないんだ』

って人にも実際会った。

ちなみにミャンマーには今、政府が認識しているだけでも135を越える民族が暮らしている。たびたび話題にのぼる、ロヒンギャもその中のひとつ。

歴史を遡ってミャンマー独立のとき。

ビルマ建国の父と言われる、アウンサンスーチーさんの父親ボージョーアウンサンさんは、争いの絶えないミャンマーの国土に住む各”民”族の代表たちから一目置かれてたんだって。彼がトップに立つのであれば!って事でミャンマー全土の”民”が納得し、連邦が成立してイギリスから独立する運びになった。

そんな矢先、彼が暗殺される。

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ミャンマーに住む人たちは、誰が統治するかはさて置き、その頃全員がイギリスから支配からの独立が最優先だったって。

それがうまく進んでたときに、誰が得をする暗殺だったのか。

彼を失った状態のままでの、ビルマ人統治によるミャンマー連邦の独立。色んな細かい経緯など省いてざっくりと言えば、信頼できるトップを失ってしまった”民”族たちがまとまれるはずもなく内戦が続いてしまい、それを武力で治めた軍の政権になって、それがつい1ヶ月前まで続いてた。

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そんな生い立ちの国に、イギリス植民地時代に連れて来られた人たちや、もっと古くに貿易益目当てで来た人たち、近隣国からの難民や先住民族など含めて、色んな”民”が暮らしてる。

今でも国境周辺だったり選挙のタイミングだったりは”民”族間で色んな諍いとかあるみたいだけど、どんな人種や宗派の人でもミャンマーに住んでいる人たちは心底親切な人ばかり。こんなに一人一人が良い多様性だらけの国で、本当の意味での”民”主が実現したらと考えるととてもワクワクする。入国した時に感じたエキサイティングな活力が最大限に発揮されていって、みんなでミャンマーを素晴らしい国にしていくんだろうなぁと、羨ましくすら思っちゃう。

この民主化のタイミングで、ミャンマーに来れて良かった。

民主主義って難しい、

けど、

ちゃんと実現したらすごいんだろうなって教えてくれたミャンマー、ありがとう!

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